なんかだるいなあ~と朝から調子が出ないと感じるときは
たいていコーヒーを淹れていないとき。
わたしにとってコーヒーはやる気スイッチみたいなもの。
まだ東京は引き続き自粛中なのですぐには出かけられないのが残念ですが、
自粛が明けたらすぐに行きたい場所がここ。
今回はわたしのお気に入りのカフェをご紹介します。
そこは奥渋谷といわれるエリアにあります。
cafe ROSTRO
何回かお店の前を通るたび気になっていて、2年前くらいのいつだか、ひとりでふらっと入ってみた。
店内は10席ほどのカウンターのみ。
ウッディな空間に、コーヒーの心地よい薫り。
テーブルに着くと、小さなメッセージカード。
『店内喫茶には飲み物のメニューはありません。
お客さまのご希望をお伺いしながら、豆や抽出方法を選んで仕上げてまいります。
一期一会のコーヒーとの出会いをお楽しみください。』
ふうん。。。
ややもすると、二十代のくらいのめがねをかけた優しそうな店員さんが、注文をとりにきてくれた。
店員さん)「このお店にはメニューがありません。どんなコーヒーがお好みですか?」
わたし)「あ、酸味が強いのは苦手です。ガツンとした苦みがあって、薄すぎず濃すぎずがいいです。
あと、ものすごく疲れているので、元気が出る感じの・・・」
店員さん)「はい、かしこまりました。それでは、苦みのあるコーヒーに、お疲れと言うことなので、
甘みのあるフレーバーを加えるのはいかがですか?」
わたし)「お任せします!」
そして、優しそうな店員さんは、たくさんの豆の中から4種類の豆を選び調合し、
ガリガリガリ~っと丁寧に豆を挽き始める。
おお、、、たまらなくいい芳り。
そして、科学の実験のようなフラスコでお湯を沸かし始めた。
その後、店内の奥に美術品のように大切そうに並べられている
『NAKAYAMA』という老舗ブランドのカップ&ソーサの中から、
店員さんが選んでくれたのは、わたしの一番好きな色、緑の器だった。
その器に温め用のお湯を注ぎ、その間に挽き立てのコーヒー豆にお湯を注ぐ。
豆がふわっとしたのをじっと見守りながら、少しずつお湯を足していく。
なんどかスプーンで濃さを確かめ、店員さんは、納得したのか手を止めた。
仕上げに、チョコレートリキュールと思われるビンからコーヒーに二滴ほどたらす。
一連の所作はとても美しく無駄がない。
そこには感動しているわたしがいた。
店員さん)「お待たせいたしました。」
店員さんがわたしの目の前にそっと置いてくれた。
わたし)「ありがとうございます。」
なんだかとっても優しい芳りがする・・・・
わたしは大事にひとくちそれを飲んだ。
ふわっと甘いかおりとコーヒーの苦みにやさしさが加わり、
飲んだ瞬間泣きそうになる。
そして同時に癒やされているわたしがいた。
一杯のコーヒーで人を感動させ元気にすることが出来るなんて
これまでわたしは知らずにいた。
この日以来、わたしにとって、大事なお店になりました。
そんなこのお店も、この自粛期間で休業を余儀なくされているとインスタグラムで知り、
いてもたってもいられずHPからコーヒーを注文。
「貴店のコーヒーで元気づけられている人間がここにいます!」と応援メッセージを入れて。
届いたコーヒーがこちら。
逆に元気をもらいました。
ありがとうございます。
落ち着いたら必ず伺います。
そうそう、わたしに選んでくれるカップ&ソーサが、いつも黒や緑などのパンチがきいたものばかり。
ほかの女性のを見ると、ピンクや水色などの淡い女性らしいものが多いような・・・
一度、このブログを書いている手前田味噌子と一緒に行ったが
彼女には紫とピンクのキレイな淡いカップ&ソーサだった。
あれ、なんでかな。
あ、ちなみにコーヒーを楽しむお店なので、他のお客さまに迷惑になるようなボリュームでの
打ち合わせや、PC作業などはできないようです。
こんな手間暇かけてお値段は今まで600円から1000円くらいの間でした。
自家製クッキーもついてきます。
お豆はお店の隣で自家焙煎しています。
東京近郊のみなさんも、自粛明けに
みなさんも一度是非行ってみてください。
文:カルーセル・ミエ